2023.04.06 更新日: 2024.10.08
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現在のオンライン学習、人材育成や組織の課題解決ツールとして注目を浴びているeラーニング。
呼び名の由来は、electric(電子的)とLearning(学習)を組み合わせた造語からきています。「インターネットを活用した通信教育」を指しており、略したものです。WBT(Web Based Training)の意味でも用いられます。
なぜ今、そのeラーニングが再び注目されているのか。
その疑問を問うべく、今回はeラーニングの誕生から現在に至るまで、どのように発展を遂げてきたのか、歴史を振り返りながらご紹介していきます。
それでは早速、eラーニングはいつから日本で始まったのか?について、触れていきましょう。
誕生は、1990年代のインターネットが普及され始めた時代。アメリカでコンピュータ支援教育【CAI】が始まったことがきっかけとなり、eラーニングは始まりました。
ざっくりとした流れとしては、CAI → CD-ROMでの学習 → インターネットの普及 → スマートフォンの進出、といったように、時代の変遷とともにeラーニングの活用スタイルが変わっていきます。
従来の集合研修は属人化しており、講師と受講者が同じ教室にいなくてはなりませんでした。
皆さんも経験があるように、一方的に講師が話すスタイルの集合研修は学習効果が低く、講師陣も受講者も悩まれたものです。
そこで、コンピュータを活用した教育である【CAI(Computer Aided Instruction:コンピュータによる支援教育)】の研究が始まりました。
に、【CAI】をベースにCD-ROMでの学習が開始され、双方向性のコンテンツの提供が可能になりました。
それでも、CD-ROMはコストがかかる、内容が修正できない、学習者の進捗度を管理できない、などの課題があったのです。
その為、広く認知をされるようになったものの、利用されるまでには至りませんでした。
しかし、2000年に日本の内閣による【e-Japan構想】というものが打ち出され、その内容としては5年以内に超高速ネットワークインフラを整備するなどの重点制作がとられたのです。
そして翌2001年には【日本イーラーニングコンソシム】が設立され、eラーニング普及事業が本格的にスタートされました。
その後、インターネットの普及とともに企業内のネットワークシステムも拡大整備され、現在のeラーニングの土台である【WBT(Web Based Training:インターネット利用による教育研修)】が始まりました。
【WBT】の活用では、学習者に下記のメリットが生まれることとなります。
近年になると、スマートフォンやタブレットの販売が始まり、それに伴いeラーニングの需要がさらに加速していきます。iPhone・iPad・Androidのように多種多様なデバイスでネット環境を活用できるようになったことで、受講者はいつでも・どこでも教材を学習できるようになり、大きな変化を生み出しました。
最近では【リモート】という言葉も頻繁に耳にするようになりましたね。
リモートというのは、遠隔地にある端末装置などで構成された利用環境のことであり、そのような環境の中で学びを提供するのがeラーニングの拠点となります。皮肉ではありますが、新型コロナウイルスによる影響もあり、働き方や学習形態の進化が加速したのは間違いないでしょう。
元々教育のメインは対面授業である中、eラーニングはコンプライアンスのテストなど、授業をサポートし、履歴を蓄積するためのツールとして活用される側面が強くありました。
しかし、このように発展を遂げたことにより、ツールとしてももちろんですが、次第に電子・情報化技術を活用する学習形態及びITの技術を使った教育コンテンツ、教育そのもののことを指すようになったのです。
以上の流れから、eラーニングがこれまでの人材育成のあり方を変え、これからの教育の主流になりつつあると認識されるようになったわけです。
続いては、その理由付けにもなる中身をみていきましょう。
まず、ほとんどのeラーニングには以下のような機能が備わっています。
これら機能により、できるようになったことを以下にまとめました。
このように、必ずしも対面でなくて良いことと、保存機能の働きもあり、様々なコンテンツから複数の形式を組み合わせて選択することができるようになりました。
ビジネスだけでなく、学校や塾など、様々な場所でも活用されています。
例えば学校教育。環境の影響も踏まえ、教室内での授業からオンライン授業に移行するケースが増えましたよね。
おかげで一気に授業でのeラーニングの活用が進んだといえます。
それに加え、学校教育現場でのeラーニングの活用は、【GIGAスクール構想】として国が重要な位置づけで進めていることもあり、普及が盛んになった理由のひとつです。
具体的には、学校でPC、タブレットなどの情報通信機器を活用して、子供同士が教え合う学習形態(協同学習)や、課題発見・解決型の学習指導が活発になるように改革が進められています。
大学でも同様に、授業の質を上げるため、学習者の能動的な参加を取り入れた授業【アクティブ・ラーニング】の必要性が協調されており、eラーニングを含めて様々なデジタルソリューションの活用が進んでいるのです。
以上のように、eラーニングはこれからの教育力の活性化にも繋がる役割を担っているのです。
今回はeラーニングの誕生から現代に至るまでを振り返りながら、その機能や役割についてご紹介していきました。
結論、eラーニングとは、通信機器と技術が発達した次世代の学びの新形態といっても過言ではないでしょう。
再び注目される理由がわかったということで、ぜひあなたの現場でも積極的にeラーニングを取り入れ、活用してみてはいかがでしょうか?